• 制汗剤(デオドラント)を使用する
     脇汗対策の基本。ロールオン、スプレー、スティックなどタイプが豊富で、塩化アルミニウム成分が配合されたものは、汗腺を一時的に塞ぎ発汗を抑える効果があります。朝と夜の2回使うとより高い効果が得られます。
  • 汗取りパッド・脇汗インナーを活用する
     服に貼る使い捨ての脇汗パッドや、脇部分に吸水機能が付いたインナー(エアリズムなど)を着用すると、服への汗染みを防げます。特にグレーや明るい色の服を着る日は必須です。
  • 脇汗が目立ちにくい服装を選ぶ
     黒・ネイビーなど濃い色や柄のある服は汗染みが目立ちにくく、素材は吸汗・速乾機能のある化繊(ポリエステルなど)がおすすめです。綿100%は汗を吸うが乾きにくく、染みが残りやすい点に注意。
  • こまめに拭き取る習慣をつける
     汗拭きシートやハンカチでこまめに脇汗を拭くことで、肌の不快感や汗染みを軽減できます。メントール入りのシートは清涼感があり、蒸れの不快感を和らげます。
  • 食生活を見直す
     カフェイン、辛い食べ物、アルコールは交感神経を刺激し発汗を促進します。これらを控え、マグネシウム・カリウム・ビタミンB群が豊富な野菜・ナッツ・大豆食品を摂ると、自律神経が整い汗が抑えられます。
  • ストレス管理で精神性発汗を防ぐ
     緊張や不安が脇汗の原因になることも。深呼吸、瞑想、ヨガ、認知行動療法(CBT)などを取り入れることで、ストレス性の脇汗の改善が期待できます。
  • 塩化アルミニウム外用薬の処方を受ける
     市販の制汗剤で効果がない場合、皮膚科でより高濃度の塩化アルミニウム製剤を処方してもらうことが可能です。継続使用で汗腺の働きを抑え、長期的に脇汗が軽減されます。
  • ボトックス注射を受ける
     医療機関で行う治療の一つ。脇にボツリヌス毒素を注射することで、神経伝達を遮断し、汗の分泌を数か月間抑えられます。多くの場合、保険適用となるため費用負担も抑えられます。
  • 交感神経遮断術(ETS)という手術もある
     重度の腋窩多汗症(脇汗)に対しては、交感神経を遮断する外科的手術もあります。高い発汗抑制効果が期待できますが、「代償性発汗(他部位に大量の汗が出る)」という副作用があるため、慎重に検討が必要です。
  • 生活習慣全体を整える
     十分な睡眠、規則正しい食生活、適度な運動は、自律神経のバランスを整える基本。結果的に発汗が抑えられる体質に近づきます。夜更かしやストレス過多は逆効果になるため要注意です。

このように、脇汗対策は「汗そのものを抑える方法」と「汗による不快感や目立ちを防ぐ方法」の両面からのアプローチが有効です。