• 塩化アルミニウム外用薬を使う
    市販薬または医師処方の「塩化アルミニウム液」を汗が気になる部分に塗ることで、汗腺を物理的に塞ぎ、発汗を抑制します。脇や手足、顔にも使用可能で、特に局所的な発汗に有効です。
  • 制汗剤(デオドラント製品)を活用する
    市販の制汗スプレーやクリームには、汗腺を収縮させる成分(アルミニウム系成分)が含まれています。手軽に使えるため、軽度の汗対策に向いています。外出前や汗の出やすい時間帯に塗布すると効果的です。
  • イオントフォレーシス(電気治療)を行う
    手や足の多汗症には、イオントフォレーシスという微弱な電流を流す治療法が効果的です。自宅用の機器も販売されており、継続的な使用で汗を抑える効果が期待できます。
  • ボトックス注射を受ける
    ボツリヌストキシン(ボトックス)を汗が出る部分に注射すると、神経伝達がブロックされて汗の分泌が抑えられます。効果は約4〜9ヶ月持続し、脇・手のひら・足の裏など局所の多汗症に非常に有効です。
  • 抗コリン薬などの内服薬を利用する
    汗の分泌を抑える内服薬(例:プロバンサイン)を服用する方法もあります。全身的な発汗抑制に効果がありますが、副作用(口渇、便秘、眠気など)に注意が必要です。
  • ストレスマネジメントを行う
    緊張や不安による精神性発汗を抑えるために、リラクゼーション(深呼吸・瞑想・マインドフルネスなど)や、軽い運動を取り入れることが有効です。自律神経のバランスを整えることが発汗抑制につながります。
  • 水分補給を意識する
    汗をかくからといって水分を控えるのは逆効果です。適切な水分補給を行うことで、体温調整がスムーズになり、必要以上の発汗を防げます。冷たい飲み物より常温の水や麦茶が推奨されます。
  • 食生活を見直す
    ・刺激物(辛い食べ物、カフェイン、アルコール)を控える
    ・ミネラル(特にマグネシウム、カリウム)を多く含む食品を摂る
    こうした食事改善が自律神経の安定に役立ち、発汗を抑える効果を期待できます。
  • 冷感アイテムを活用する
    首元を冷やすと体温調節中枢が刺激され、汗の量が減りやすくなります。冷却タオル、クールスカーフ、携帯型扇風機などを活用すると、外出時の汗対策に有効です。
  • 手術(交感神経遮断術)を検討する
    他の方法が効かない重度の多汗症の場合、「胸部交感神経遮断術(ETS)」という手術を行う選択肢もあります。高い発汗抑制効果がある一方、代償性発汗(体の他の部位での発汗増加)というリスクもあるため、慎重な判断が求められます。

このように、汗を抑える方法には、軽度のものから医療的な治療まで幅広い選択肢があります。