- ストレスは交感神経を刺激する
ストレスを感じると、自律神経のうち「交感神経」が活性化します。交感神経は心拍数の増加や血圧上昇とともに、発汗を促す働きも持っています。そのため、ストレスを受けると汗が出やすくなります。
- 精神性発汗という現象がある
ストレスによって起こる汗を「精神性発汗」と呼びます。これは、運動や高温による発汗とは異なり、精神的な緊張、不安、恐怖など心理的な要素により引き起こされる汗です。
- 精神性発汗は局所的に現れやすい
精神性発汗は、手のひら、足の裏、額、脇など、体の特定の部分に集中して現れやすい特徴があります。特に手のひらの汗は、ストレスの影響を受けやすいことで知られています。
- 軽度のストレスでも汗が出ることがある
「人前に出る」「大事な発表を控えている」など、小さなプレッシャーでも汗が目立つことがあります。汗腺が敏感になっていると、些細なストレスでも発汗が促進されます。
- 慢性的なストレスは発汗を悪化させる
短期的なストレスだけでなく、慢性的なストレス状態にあると、交感神経が常に優位になり、汗が出やすい体質に変わってしまうこともあります。慢性化すると多汗症に発展するケースもあります。
- ストレスによる汗は粘り気が少ない
精神性発汗で出る汗は、温熱性発汗(運動や暑さによる汗)と比べて、水っぽくサラサラしていることが多いです。そのため、服がすぐ濡れたり、手が滑ったりする感覚を覚えやすいです。
- ストレス→汗→さらにストレスの悪循環
汗をかくこと自体が「また汗をかいたらどうしよう」という不安につながり、さらにストレスが強まるという悪循環が起こることがあります。これにより、汗がより一層悪化してしまう人もいます。
- ストレス対策で発汗を抑えられることがある
・深呼吸
・瞑想やマインドフルネス
・軽い運動やストレッチ
・十分な睡眠と休息
などを取り入れることで、交感神経の過剰な興奮を抑え、ストレス性の汗を軽減できる可能性があります。
- カフェイン・アルコールはストレス性発汗を悪化させる
これらは交感神経を刺激するため、ストレスに弱くなり、結果的に発汗が増える原因となります。ストレス性発汗が気になる人は、これらの摂取を控えるとよいでしょう。
- 精神的アプローチが治療の一環になることもある
多汗症の治療では、薬物療法だけでなく、カウンセリングや認知行動療法(CBT)を取り入れて、ストレスや不安への耐性を高める取り組みも有効です。
精神面の安定が、発汗コントロールに大きく貢献します。
このように、ストレスと汗は非常に密接に関係しており、ストレスを適切に管理することが発汗の抑制にもつながります。